100年後の人類はどのような姿をしているのだろうか? 生き残るため遺伝子改変された体が必要となる(米未来学者)

b92e1c9d-53d5b854aa122701fb03c76b69b7e7f984f5dc28

 遺伝子改変技術には人類をさらに強く、速く、回復力のある存在に変える可能性が秘められている。改変による人類の強化は、新しい”超人類”を生み出すかもしれない。これこそが次の大量絶滅を生き延びるために我々に必要なものだという。

 アメリカの未来学者のファン・エンリケス氏は、我々が惑星を求めて地球を旅立つために人工的に強化された遺伝子、細胞、臓器が必要になると論じている。

 同氏が予見する未来とは、ヒト細胞が放射線の傷を自ら回復したり、HIVといった危険なウイルスを易々と追い払ったり、銃弾すらかわす人間がいる世界だ。

人類は遺伝子改変を余儀なくされる

 昨年末に行われたTED Talkの講演会で、エンリケス氏は「遺伝子改変なしの人体では火星で暮らすこともままならないでしょう」と話した。だが逆に遺伝子改変を行うことで、火星探査やそこでの生活が可能になり、さらに現時点では夢に描くことすらできない場所にも行けるようになるという。

 地球はこれまで5度の大量絶滅を経てきた。エンリケス氏はいずれ人類もそれを経験することになると話す。火山の大噴火、小惑星、太陽フレア……いずれも人類を一瞬で消し去ることができる。

 「絶滅が一般的かつ自然かつ通常の出来事であり、定期的に発生しているのであれば、人類に多様性を持たせることは道徳的な義務になるでしょう」

1

ヒトゲノムのアップグレード

 彼が考える今後1世紀でのヒトゲノムのアップグレードとはこうだ。まずニューロンの直径を大きくし、反応速度を上昇させるかもしれない。これは理論的には「銃口の火花を見て銃弾をかわせる」反応速度すら達成できるという。

 遺伝的に再プログラムされたヒト細胞なら、火星に降り注ぐ危険な放射線を浴びても自己修復することが可能だ。

 肺と組織も酸素に乏しい惑星でそれを多く取り込めるよう強化される。人体は同時に有害な大気から毒を除去できるよう改変される。ゲノムから遺伝的疾患の原因を取り除いたり、HIVなどの危険なウイルスへの感染を防ぐよう再プログラムすることもできる。こうした処置は子供が誕生する前に実施されるだろう。

現在の人類はライフ2の段階

 エンリケス氏によると、現在の人類の文明は”ライフ2”の段階にあるという。これは人体の基本的な部分を改変する文明の段階だ。そこでは成長ホルモンで身長を伸ばしたり、あるいは別の何かを注入して太らせたり、痩せさせたりといったことが実施される。

2

 しかし月面や他の惑星における生存を可能にするには、内太陽系種である人類は”ライフ3”文明に到達しなければならない。その段階における人類の姿は現在とは大きく異なっているだろう。

地球以外の惑星で暮らしていくための改変の必然性

 現在の宇宙航行技術では、居住可能な惑星へ到達するために数万年という時間がかかる。それほどの長時間を生きるためには、タイムスケールを変え、人体をそれと認識できないほどに改変する必要があるだろう。エンリケス氏曰く、「それこそが”ライフ4”文明」である。

 今後数世紀で起きる人体の変化について予測したのはエンリケス氏が初めてではない。カナダ発のAsapScienceの動画では、人が半人間半機械の体を持つというシナリオを説明している。


Humans In 1000 Years

劇的に変化する人体

 それによると、気候変動や人工知能、あるいは突然変異によって人体は劇的に変化するという。例えば、温暖化への進化的対応として、DNAの突然変異による赤い目や黒い肌が広まるかもしれない。また熱の放散に有利なように、細く高い体になるだろう。

 人体を強化するためにナノボットが移植される可能性もある。生物学と工学の組み合わせによって我々自身の生理からも解放されるかもしれない。知能や外見的な魅力が引き上げられ、身体能力も強化されるだろう。

3

 一方、そうしたより強く、より賢く、より美しくという方向性が遺伝的な同一性を高め、人類の多様性は低下する。それはたった一つの新種の疫病によって絶滅してしまう危険性が高まるということである。

顔にも大きな変化が

 ワシントン大学セントルイス校のアラン・クワン博士によると、顔も劇的に変化する。彼の考えでは、将来的な人間の進化の鍵を握るのは、自然な進化で得た形態を曲げて、人体の生物学を我々の必要性に適合させることにあるという。

 遺伝子工学が一般的になるにつれて、人間の顔は我々の好みをますます反映するようになる。力強さ、整った輪郭、まっすぐな鼻、印象的な目、黄金比や対称性に従って配置された顔の作りが追求される。一方では、大きくなり続ける脳に応じて額が拡大する。 

 また人類が他の惑星を植民化し、太陽から離れた暗い環境で生活を送るうちに、目が「ギョッとするほど大きく」なるとクワン博士は考えている。

acee7fa7
10万年後の未来人予想図

 ほかにも光に乏しい環境で視力を得るために目が輝いたり、宇宙線から保護するため半月ひだを再度発達させ、横方向に瞬きするようになるかもしれないという。

2050年までに新人類誕生の可能性も

 そうした変化は想像以上に早く訪れるかもしれない。劇的に進む技術革新、行動の変化、自然選択によって、2050年までに新種の人類が登場する可能性もあるのである。

 これはグローバルブレイン研究所のカデル・ラスト氏の見解だ。同氏によると、現在人類は大きな”進化的移行”の途上にあるという。

6

2050年以降、人類の寿命は120歳へ

 ラスト氏の主張では、40年以内に人類の寿命は120歳まで伸び、性的な成熟が遅れより高い年齢で出産するようになる。また日常的な仕事は人工知能に頼るようになる。これは、猿が類人猿、類人猿が人になった変化に匹敵するほどの変化なのだという。
 
 彼の予測は、生活史理論という、自然選択が生殖など生物の一生における重要な出来事を形作っていると説く仮説を応用したものだ。すなわち、脳のサイズが大きくなると、生物が必要とするエネルギーは増加し、成熟するまでの時間が長くなる。結果、生殖の回数も減る。

 これまでのように早く生きて、若くして死ぬのではない。未来の人類はゆっくりと人生を過ごし、ずっと年を取ってから死ぬようになるだろう、とラスト氏は予測する。現在、社会は混迷の時代にあるが、苦境においてこそ変態するチャンスがあるのだと彼は語る。体内時計すら止めることができるそうだ。

 以下のイラストは2040年の労働者を予測したものだ。
7
via:What humans will look like in 100 years: Expert reveals the genetically modified bodies we’ll need to survive/ translated hiroching / edited by parumo
▼あわせて読みたい
この後すぐ!人類が超進化、2050年までに、”デジタルの不死”を獲得した超人類「ホモ・オプティマス」が登場する!?

10万年後の人類はどのように変化しているのかをシミュレーション、未来人予想図(米研究)

2050年までに新たなる人類が誕生?1000年後の人類はどのような姿をしているのか?(世界研究)

地球上から人類が消えたらどうなるか?何が残り何が消えるのか?

人間が進化したことでもたらされた6つの不都合

Related post

オススメ記事

  1. 00_m-f803f95382654313c717c3f8ad08602fbd4c660d
    2017年02月06日 13時0…
  2. mane_170207_01-550x412-3208b91260fc66faee13778d6181897c7f5a280d
    年始早々に、30…
  3. 170118virusnuclei_main-22e22cc72fa7d4316d37fc6cf89ba24079e0a4fe
    冬になるとӌ…
Return Top