がんを薬で治せる時代は間近か。新薬開発事情

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免疫療法薬「オプジーボ」(小野薬品工業、写真は同社プレスリリースより)は一部がん患者の光明となるか

 日本人の死亡原因第一位である“がん”。昨今では、新薬はもちろん、糖質制限ががん治療に有効という論文や、光治療で完全に根治できることが実証されるなどのニュースで賑わっている。日本のインターネットに存在する医療情報のうち6割は偽物という調査がある中、がん治療に詳しい医療ジャーナリストの村上和巳氏に聞いた。

「がん治療で一番有効なのは、今でもやはり手術です。ただし、初期で発見された場合にしか手術で切除できません。乳がんの場合は日本の検診受診率は40%程度しかないですし、もし検診をすり抜けて進行した状態でがんが見つかると、そこからは薬物治療しか道は残されていません」

 がんを治療できる薬には3つの種類がある。「抗がん剤」は、がん細胞を攻撃し、いわば毒をもって毒を制するが、正常な細胞にも作用して激しい副作用が出る。「分子標的治療薬」はがんの生存に必要なファクターを切るもの。「免疫療法薬」は免疫を強化させて間接的にがんを叩く。どの種類の薬を投与するかは、患者のタイプやがんの種類によって違ってくる。

「昔と違って現在は薬が非常に進化してきている。20~30年前なら薬を投与してもそれほど効果はなかったが、最近の新薬は劇的に効くものもある。副作用を止める薬なども施されるので、昔のように苦しむことは少なくなりました」

 なかでも、がんの特効薬ともいわれる免疫療法薬「オプジーボ」は悪性黒色腫(メラノーマ)をはじめ、非小細胞肺がん、腎細胞がんに有効とされる。

「オプジーボを投与するのは末期患者で、効果を発揮するのは5人に1人程度。ただ、医師によるとがん細胞が画像上消える例がひと昔前より確実に増えて来ているといいます」

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