「座れる通勤列車」急増。鉄道会社の真の狙いは?

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東横線区間を走る西武鉄道の「S-TRAIN」 写真/HAYABUSA / PIXTA(ピクスタ)

 ここ数年、大手私鉄で急増している「座れる通勤列車」。数百円の特急料金を払えば指定席に座れるというサービスで、11月20日には西武鉄道が西武新宿~拝島間で有料座席指定列車「拝島ライナー」を運行(‘18年春から)すると発表した。実際に利用している路線以外では、なかなか増えていることが実感しにくいが、首都圏を走る「座れる通勤列車」は、かなりの数になっている。

通勤とレジャー、両方に対応する車両も

 西武鉄道では今年3月より、「S-TRAIN」が運行を開始。平日は有楽町線直通で所沢~豊洲間、土休日は副都心・東横線直通で西武秩父~元町・中華街間を走っており、平日は通勤、休日はレジャー・観光路線の色が強い。

 東武鉄道では‘08年より、東上線の通勤ライナー「TJライナー」が登場。森林公園~池袋間で運行されている、首都圏着席サービス列車のパイオニアとも言うべき存在だ。また、同じ東武鉄道では今春より、浅草~春日部間を結ぶ「スカイツリーライナー」、春日部から先は東武アーバンパークライン(野田線)に入って大宮へと向かう「アーバンパークライナー」も運行中。新型特急車両500系(リバティ)が投入された。

 京急電鉄は上大岡~品川間をノンストップで走る「ウィング号」(朝はモーニングウィング号)を運行中。京成電鉄では、‘80年代から伝統的な通勤ライナー「イブニングライナー」「モーニングライナー」が運転されてきた。現在は成田空港行き「特急スカイライナー」に使われるAE形車両を用いて、朝夕に京成本線経由で上野~日暮里~成田空港を結んでいる。「スカイライナー」は成田スカイアクセス線(北総線)経由で、空港輸送に特化しているのに対して、こちらは本線を通り、通勤列車色が強い。

 小田急電鉄では、ロマンスカーの朝時間帯増発に伴って「モーニングウェイ号」「メトロモーニングウェイ号」が誕生。もともと終戦直後に小田原までのノンストップ特急「ロマンスカー」が登場していたが、‘80年代後半からは通勤需要にも対応するようになった。‘00年にはニュータウンのある多摩線直通特急「ホームウェイ」、さらに‘05年からは東京メトロ千代田線への特急乗り入れも開始して、「メトロホームウェイ」として北千住まで運転。来年3月からは朝時間帯にも登場する予定だ。

 京王電鉄は新型車両5000系を用いての全車指定列車を来年春から運転予定。ダイヤの詳細などはまだ不明だが、車両自体はすでに運転している。「TJライナー」(東武鉄道)や「S-TRAIN」(西武鉄道)と同様にロングシートからクロスシートに変更できる仕様で、通常時はロングシート、座席指定時にはクロスシートへと様変わり。通勤色が強くなりそうだが、高尾山へのレジャー輸送など、多様な利用法が考えられる。

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